よくあるお悩み

離乳食の薄味ってどのくらい?1回に使える具体的な調味料の量

よく離乳食は薄味がいいと聞くけど、実際薄味ってどのくらいなの??
という質問を頂きました!
そうですよね、薄味っていっても人それぞれ感じ方もありますし、難しいですよね!!
この記事では塩分量を具体的に書いてよりわかりやすくしてあります。

離乳食はなぜ薄味なの?

赤ちゃんは味覚が敏感という話は聞いたことありますか?
赤ちゃんは舌にある味を感じる細胞の味蕾(みらい)の数が多く
調味料で味をつけなくても素材の味だけで十分おいしいといわれています。
そして味覚意外にも体(内臓)の事なども影響してきます。
赤ちゃんの内臓は大人に比べて未熟でまだ完成していません。
調味料には「塩」が入っていますよね。
この塩の量が赤ちゃんの体にはまだ負担になることが多いのです。

そして
大人の料理の薄味

❘❘
離乳食の薄味
ではないで気を付けてください。

  • 味蕾の数が多いので素材の味だけでおいしい
  • 濃い味付けは内臓が未熟で負担になる
  • 大人の料理の薄味=離乳食の薄味ではない

各月齢ごとの具体的な調味料の使用量


離乳食期は基本的に味付けは調味料に頼らず、「素材の味を生かす」事が大切です。
そして9〜11ヶ月頃にようやく少しずつ調味料で味をつけていきます
ここで言う味付けとは「調味料」を使用して調味することを指します

離乳食初期 5~6か月頃 ゴックン期

「味付けしない」

離乳食に慣れてきたら、昆布だしや野菜スープを使用してのばす程度。
母乳や育児用ミルク・離乳食の食材にも塩分(ナトリウム)が含まれているので、
母乳や育児用ミルクをよく飲み
離乳食も良く食べていれば、
生きていくのに必要な塩分は十分であり調味料を使って離乳食に味つけをする必要がありません。

5~6か月頃に使える調味料

昆布だしや野菜だしで伸ばす程度



離乳食中期 7~8か月頃 モグモグ期

「基本的に味付けはせず風味づけ程度」

7~8か月頃に使える調味料

だし汁
味噌
しょうゆ
砂糖
全てごく少量



風味付けは離乳食を食べない子or飽きてしまった場合に有効です
離乳食を食べたがらない子供が味をつけることでよく食べるようになる場合もあります。味の濃さは塩分濃度0.5%以下になるように味付けしてみてください!
0.5%以下と言われても難しいと思うので、市販のベビーフードの塩分濃度は0.5%以下に調整されていますので参考にするとよいと思います!

8ヶ月頃からは(あくまで目安)
バターなど油脂類が風味付けとして少量使用できるようになります

  • 風味付け程度の味付け
  • 離乳食が進まない子に有効
  • 塩分は0.5%以下(ベビーフードの味を参考に)
  • 8か月以降は油脂が使用できる

 

離乳食後期 9~11か月頃 カミカミ期

「大人の1/5程度の味付け」

9~11か月頃に使える調味料と1回の分量の目安

塩分量は0.5g/回
しょうゆ小さじ1/2 1回あたり
味噌小さじ1/2 1回あたり
(ここからは塩分量に特化して記載)



この時期の味付けでは1回分の食事で赤ちゃんの口に入るのが最大この分量(0.5g)と考えて味をつけたらわかりやすいです。
例えば2品作るなら1品に小さじ1/4、もう1品に小さじ1/4などです!
基本は素材の味をいかし、 味付けする時は大人より薄めにしましょう。下の注意点も必ず見てくださいね。

この頃の塩分量の目安は1.5g/日(食事摂取基準より)で、
濃口しょうゆにすると小さじ1程になります。
意外と多いな、と思いましたか??
この頃は2回食なので1回あたりにすると大体濃口しょうゆで小さじ1/2程度(塩分量0.5g)になります。(母乳に含まれるナトリウム量差し引き済みで)
この時期も素材の味を生かして味付けに使用する調味料はかなり少なめにしておくと良いでしょう。目安は大人の1/5くらいです。

上記の調味料の量は単品で最大量使用した場合になります。
野菜やその他食物、だしにもナトリウムが含まれるので調味料からのみ上記の塩分を摂取してしまうと摂りすぎになる可能性があるので使用量は加減しましょう。
ここで言う「1回」とは1回で与える量、1食で使える量の事です。1食で2品ある場合は2品分の塩分量の事になります。

  • 味噌やしょうゆで味付けできる
  • 食事1回分に使える調味料は最大量で小さじ1/2程度
  • 塩分量に換算すると0.5g
  • 基本は素材の味やだしのうまみを生かして

離乳食完了期 12か月~18か月頃 パクパク期

「大人の1/2〜1/3程度の味付け」

この時期になるとかなりいろいろな食品が食べられるようになってきて、調理法にもバリエーションが出てきますね!
味付けに関しても素材の味を生かして薄味ということを基本に、もう少し大人に近づけた味付けができます。

12~18か月頃に使える調味料と1回の分量の目安

塩分量は1g/回
しょうゆ小さじ1 1回あたり
味噌小さじ1.5 1回あたり
ケチャップ大さじ2 1回あたり
マヨネーズ大さじ3.5 1回あたり


マヨネーズは実は塩分が思ったよりも少ないので意外とたくさん使えます。
が、下記の注意点もあります。

上記の調味料の量は単品で最大量使用した場合になります。
野菜やその他食物、だしにもナトリウムが含まれるので調味料からすべての塩分を摂取してしまうと摂りすぎになる可能性があるので使用量は加減しましょう。
マヨネーズは油、ケチャップは砂糖の量考慮して計算していないので最大量使用すると塩分量は大丈夫でも油と砂糖の摂りすぎになる可能性があります量を加減しましょう。(というかそこまで沢山つかわなくても十分おいしくなります)

この頃の塩分量の目安は3g/日です。
この頃は3回食なので、
塩分量は大体1g/回(濃い口しょうゆだと小さじ1程度)になります。
大人の塩分量の目安が約7.5~9g/日なので大人の1/2〜1/3程度の味付けが目安です。

ちなみに大人の1日の塩分摂取量は平均10gというデータがあります。
なのでうちは薄味!と言い切れないご家庭の食事は元々の塩分量が目安よりも多い可能性があるので、単純に大人の食事の1/2〜1/3程度の味付けにすると赤ちゃんにとっては少し濃いかもしれません。
大人の食事において、おかず1品の塩分量を「1g」にすると健康にもよく薄味すぎずおいしく食べられる塩分量になります。
普段から味付けが濃いなというご家庭はこの期に一度塩分1gのおかずを作ってみて、その味を目安に調味料を減らして離乳食を作ってみるのもよいかもしれませんね!

  • 様々な調味料が使えるようになる
  • 食事1回分に使える調味料の塩分量は約1g
  • 塩分量以外にも調味料に含まれている砂糖や油の量にも注意
  • 大人の1/2~1/3程度の味付け

各月齢の塩分量と調味料具体量のまとめ表

各月齢での塩分量(参考:食事摂取基準)と各調味料の具体量を表にまとめたのでぜひ参考にしてみてください!

味覚を育てる離乳食

離乳食はうす味で、素材の味を活かしておいしく

離乳食の基本はこれです。
赤ちゃんは味を敏感に感じます。なので素材の味だけで赤ちゃんには十分美味しいのです。
ただ、離乳食は食べることに慣れるという以外にも今まで食べたことのない味を経験し、五感(特に味覚)を育てていくという役割もあると思っています。離乳期から色々な味を経験するということは将来の好き嫌いにも影響するというデータもあります。
そこで調味料が使える月齢からは怖がらずに積極的に調味料を使っておいしい離乳食を作っていってほしいのです。

ちなみにしっかりと素材の味が生きていると調味料はしょうゆ1適でもおいしく感じられます。
しょうゆ1適のgは約0.05g程度と言われており。0.5gや1gからしたらほんとごく少量ですよね?
でもこれが割としっかりと味がついているのです!

よくお母さん達から、調味料はよくないと思うので一切使っていない。
今まで使っていなかったから使うのが怖い。などと話しを聞きます。
この記事は積極的に調味料を使い塩分量が最大限の味付けをしましょうと言っているわけではありません。しょうゆ1適でもおいしくなる、上限値まで使わないにしても上限値を知ることで「それ以上にならなければ大丈夫」と安心して使えるかなと思います。
怖がらずに思い切って使ってみてください!!
各月齢での目安を守りつつ楽しく離乳食を進めていけると良いですね。